砂利採取事業

砂利採取事業とは

採石業の一分野で、砂利を採取する産業です。日本では、昔から道の普請などに砂利が使われていましたが、産業として砂利採取業が成立したのは明治の中頃で、コンクリートの骨材や鉄道の道床、道路の舗装材として砂利が用いられるようになってからです。

その後、関東大震災や第2次世界大戦からの復興にあたり、コンクリートが多量に使用されるようになったため、骨材としての砂利の需要も増加しました。

目的限られた資源の有効活用を目的としたものであり、
高品質生コンクリートを通じ、地域社会の保全及び発展に貢献することを目的としています。
方法地権者様から土地の賃借権を得て収益し、砂利採取協力金としてお支払いします。
期間砂利採取法により、認可期間は1年半と定められています。

砂利・砂は、豊かな国土を造る基礎資材として必要不可欠な資源です。

川の上流のにある山の岩(母岩)が長い年月の風化作用によって砕け、水の流れの中で転がりぶつかり合ってできた砂利。
粒径の大きさが30センチより小さい丸みを帯びた石の総称を「砂利」と呼び、砂や玉石もこれに含まれます。

この小さな砂利は、「豊かな国土を造る」という大きな使命を持っているのです。
普段、何気なく通っている道路や橋、ビルなどのコンクリ-トには、砂利・砂は必要不可欠なものなのです。

コンクリートはセメントと水でできていると思いわれがちですが、実際は砂利と砂がメインで約70%を占めています。セメントは接着剤の役割をもち約10%の割合となっています。

砂利・砂は、ビル・道路や橋・ダムなどのコンクリートの基礎資材として、社会の様々な所で使われており、私たちの豊かな暮らしに欠かせないものです。

先祖から受け継いだ田の利用方法

1,農地として継続して利用する

素晴らしいことだと思います。このような考えの方にこそ、是非協力していただきたいのです。
1年6ヶ月の間、耕作を休んでいただかないといけませんが、農作補償をしますので、協力金分プラスになります。

2,砂利採取

土は稲を育てる重要な役割りを果たします。利用の多い土地は痩せていきますので、1年半かけて田を完全リフォームするといった考えでよろしいかと思います。厳しい検査をクリアした土に入れ替えることで、更に良い耕作ができると思います。また、農作補償+協力金をお支払いしますので、その年は田のお手入れに悩まされることなく、協力金を家族旅行などに充てられます。

3,土地の売却

売却はひとつの方法としてありますが、現在の農業人口を考えると、なかなか購入者がいないのが現実です。農産物の生産性及び収益性、道路状況や灌漑排水の良い場所に限られてくると言われています。

4,農地転用し新築建設

農振農用地の場合、「農振除外申請」の許可を得てから「農地転用許可申請」を行い宅地にする必要があります。農地の集積・集約化を目指す中、余程の条件が揃わない限り許可を得るのは困難だと思われます。

FAQ よくあるご質問

Q. 中間管理機構に10年契約で貸付けている

中間管理機構から農地の転貸を受けている担い手さん(営農)に対し、当社の担当者が砂利採取期間中の休耕をお願いに上がります。砂利採取中は協力金から農作補償金を担い手さんに支払わせていただきます。休耕していただくことにより、交付された機構集積協力金の返還は不要になります。砂利採取後も継続して担い手さんが耕作するので安心です。

Q. 昔からの知り合いに直接耕作してもらっているので耕作者の意向を優先したい

耕作者さんに対し、当社の担当者が砂利採取期間中の休耕をお願いに上がります。
砂利採取中は協力金から農作補償金を耕作者さんに支払わせていただきます。
砂利採取後も継続して耕作者さんが耕作するので安心です。

Q. 納税猶予の適用を受けている

砂利採取については、公共事業による骨材需要に応えるため安定的に供給する必要があること及び陸砂利は限られた地域に分布していることなどから、公共性、緊急性及び非代替性があるものと判断できるため、特例対象農地として納税猶予の適用は受けられます。(国税庁HPより)

砂利採取事業の流れ

国策事業の一環として、いわゆる社会資本整備を行う上で必要不可欠な生コンクリートの骨材を得るため、農地に埋蔵されている砂利を採取することを目的とします。併せて農地整備事業も行います。

(1)確定測量図(建設課用地管理係)に基づき境界杭確認
(2)各種申請、届出
(3)地元自治会で説明会の開催
(4)準備作業(草刈・フェンス・看板設置等)
(5)表土移動、保全区域、表土堆積場の設置
(6)砂利採取・水切り
(7)砂利プラントへ搬出
(8)山石・山土・洗浄土・採取元証明書がある土砂で埋戻し・転圧
(9)仕上げ(農地復元)
(10)県・市による確認・引渡し

砂利採取事業のフロー

大切な田をお借りして、事業を行い、お返しするまでのフローを時系列でご紹介致します。

(1)ボーリング調査

地下17m(掘削深15m+2m)の地質調査をします。

(2)通学路の状況確認

現場周辺及びダンプの搬入搬出路に通学路がある場合、幼児及び児童・生徒の安全確保に努めるため、時間・人数の調査を行います。
就学区域の小学校から毎月、行事と下校時間表をいただき、行事に合わせて休工するなどの対策を取ります。

(3)地元説明会の開催

地元自治会長様と協議をさせていただき、公民館等をお借りして説明会を開催し、住民の皆様の質問などに答えさせていただきます。

(4)三者協定書の締結

地元自治会・本巣市・当社の三者にて、教育関係、道路通行関係、地元関係その他についての協定書を締結させていただきます。

(5)認可・許可申請

・砂利採取計画認可申請書
(砂利採取法第16条)
・農地法5条による許可申請書
(農地法第5条)
・特定事業許可申請書
(岐阜県埋立て等の規制に関する条例)
・砂利採取事業等計画届出書
(本巣市砂利採取事業等に関する指導要綱)

(6)安全祈願祭

工事前には施工業者として安全祈願祭(地鎮祭)を実施します。

(7)フェンス・標識設置

現場周囲には高さ1.8mの視認性のあるパネルフェンスを設置し、東西南北の各方面ごとに小学生低学年でも読めるように、「あぶない はいってはいけません」等の看板を設置します。

(8)車輌部のダンプ

当社のダンプは、ディーゼルエンジンの排気中の窒素酸化物を浄化する「尿素SCRシステム」を全車搭載しています。
排気ガス規制に対応しています。

(9)搬出作業

埋蔵されている砂利を、
昭和工業株式会社(瑞穂市)
三野工業株式会社(神戸町)
西建産業株式会社(大野町)
の各砂利プラントに搬出します。

(10)災害防止対策

45度の安全勾配を確保しながら砂利の賦存量、設備能力、自然条件、採取方法を常に考慮し工事を進めます。
重機(バックホウ)は低騒音型を使用しています。

(11)県、市による立入検査

月に一度の県、市による定期立入検査の他、抜き打ちの検査も行われます。
本巣市は毎日パトロールを実施されています。

(12)埋戻し①

県地域環境室に提出する「土砂等採取元証明書」がある土砂のみを使用します。
敦賀セメント株式会社(大野町)旦鳥鉱山株式会社(揖斐川町)の山石・山土プラントの洗浄土及び公共工事等の土砂を埋戻します。

(13)埋戻し②

埋め戻した土砂の上に、粘土(2番土)を敷き均します。

(14)県環境室による完了検査

2番土を埋め戻した時点で、県地域環境室による特定事業の完了検査を受けます。

(15)表土(耕作土)敷き均し

あらかじめ保安距離内に堆積していた表土(耕作土)を戻します。

(16)県産業労働室による完了検査

表土を敷き均した時点で、砂利採取を管轄する県地域産業労働室と本巣市による完了検査を受けます。

(17)県産業労働室による完了検査

県・市による完了検査を受けた後、当社のトラクターにて耕起を行います。

(18)石拾い作業

県社会福祉協議会と連携をして障害者就労施設へお仕事の発注をさせていただいています。
障害のある方たちに就労の機会を設ける事で、「働きたい」という願いを実現する社会貢献に寄与させていただきます。

(19)農地復元

表土を敷き均した時点で、砂利採取を管轄する県地域産業労働室と本巣市による完了検査を受けます。最後に地権者の方に確認をしていただき引渡しとなります。

※引き渡し後に万一、レベルが下がったり水が付いたりした場合は当社が責任を持って手直しをします。



土壌微生物の活性化について

創価大学工学部 環境共生工学科の佐藤准教授は、一度土壌をかく乱して埋戻しをすることはその中の空気組成比(酸素量等)を変化させ、土壌微生物の活性化につながるとの見解を述べています。

工事期間中の取り組み

近年の農村地域の過疎化、高齢化、混住化の進行に伴う集落機能の低下により、地域の共同生活によって支えられている多面的機能の発揮に支障が生じつつあります。当社は、農用地、水路、農道等の保全管理を自発的に行っています。

草刈り
草刈り(重機)
除草剤散布
除草剤散布
水路の泥上げ
水路の目地埋め

地域貢献活動

当社では地域貢献の一環として就労を望む方々に対し、農地復元の際の石拾いやひえ抜き等の就労機会を提供しております。
その他にも農地復元、道路補修、環境美化等地域の方々が少しでも住みやすい街づくりをする様心がけております。

砂利採取後の農地復元・道路舗装事例

揖斐川町北方の事例

本巣市上真桑の事例

揖斐川町北方の事例

天板の上に線浄土(粘土層)を敷き養生中の状態(養生後、外周に仮置きしていた耕作土を敷き均します)

揖斐郡大野町の事例

県社会福祉業議会と連携して障がい者就労施設へお仕事の発注をさせていただいています。障害のある方たちに就労の機会を設けることで、「働きたい」という願いを実現するという社会貢献に寄与させていただいています。

揖斐郡池田町の事例

中央部分で起きた不陸箇所に耕作土を入れレベル調整後、畦畔の補修を行いました。

揖斐郡池田町の事例

外周(畦畔側)に寄ってしまった作土を中央に寄せ転圧をかけ(レベル調整)田起しをしました

道路舗装

揖斐郡揖斐川町の補修事例

岐阜県による砂利採取場の完了検査時に、町の建設課と搬入搬出で使用した道路を、工事前の写真と照らし合わせて確認します。補修箇所はオーバーレイ工法にて工事を完了し、無償で揖斐川町に帰属しました。

補修前
補修後
路肩部のひび割れ
補修完了
路面のひび割れ
補修完了
交差点の舗装補修完了

本巣市有里の補修事例

岐阜県による砂利採取場の完了検査時に、町の建設課と搬入搬出で使用した道路を、工事前の写真と照らし合わせて確認します。補修箇所はオーバーレイ工法にて工事を完了し、無償で本巣市に帰属しました。

補修前
補修後
補修前
補修後
補修前
補修後
補修前
補修後
補修前
補修後
補修前
補修後
補修前
補修後

砂利採取標識